フルートのキーには、下記の2種類あるのをご存知ですか?
フルートを始める多くの方がカバードキーを選ばれるかと思いますが、「リングキーに興味はあるけど、難しそう…」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、そんなリングキーフルートについて、私の経験談を交えながら正直にお話ししたいと思います!
初心者さんでも「リングキー」はあり?気になるメリットを解説!
結論から言うと、初心者さんでもリングキーを選ぶのは「あり」だと私は思います!
実は私、フルートを始めて1年経ってからリングキーのフルートに買い替えたのですが、「もっと早く使えばよかったな」と感じました。その理由はこちらです。
1. 正しいフルートの持ち方が身につく!
私がリングキーに変える前、フルートを始めてから1年間は独学で吹いていました。そのため、キーを指の第1関節と第2関節の間あたりで押してしまう変な癖がついてしまっていたんです。
リングキーに変えてすぐは、この癖のせいで、なかなか穴をしっかり塞ぐことができませんでした。
指の腹でキーを押さえるように意識し、慣れるまでに数ヶ月かかり大変でした。(この矯正期間中は、「リングキーを塞ぐシリコンキャップ」を使っていました。)
もしあの時リングキーに変えていなかったら、変な癖が直らないまま、指も思うように回せずに、もしかしたらフルートを続けるのが嫌になってしまっていたかもしれません。リングキーは、結果的に正しい手のフォームを身につけるきっかけになったと感じています。
2. 音色が変わる…らしい!?指で奏でる感覚も魅力
リングキーを吹いていると、指の穴に空気が触れる感覚があります。(たまにカバードキーを吹くと、この感覚がなくて違和感感じてしまいます。)
指で直接音を響かせる感覚があるから、音色も変わるらしいです。
…とはいえ、実は私、フルートを吹いて30年近く経ちますが、正直なところ、音色におけるリングキーとカバードキーの大きな違いはあまり実感できていません(小声)。
音色に関しては、どちらが良いというものでもないので、最終的にはご自身が吹いていて好きな方を選んでいただくのが一番だと思います!
リングキーの「ここがちょっと…」
もちろん、リングキーにもいくつかデメリットがあります。
1. 楽器の値段が割高になる場合も…?
リングキーのフルートは、カバードキーと比較して値段が上がる場合があります。
私がフルートを購入した際、カバードキーのモデルには「Eメカニズム(高音Eの音が出やすくなる機能)」が標準装備されていましたが、リングキーのモデルにはそれが付いていませんでした。にもかかわらず、Eメカ標準装備のカバードキーと同じくらいの価格。
ただし、メーカーによってはカバードキーもリングキーも値段が変わらない場合もあります。購入を検討する際は、楽器屋さんで両方の価格や仕様をしっかりチェックしてみてくださいね。
2. 手の小さい人には難しい可能性も…
リングキーは穴を直接指で塞ぐため、指の長さや形によっては少し苦労する場合もあります。
昔、一緒に演奏した方で、どうしても右手の薬指のリングがうまく塞げず、シリコンキャップを使い続けている方がいらっしゃいました。私は比較的、手が大きい方なので、持ち方を矯正することですべてのリングを塞げるようになりましたが、手が小さい方は、穴を完全に塞ぐのが難しいかもしれません。購入前に、実際に試奏したり、楽器屋さんに相談することをおすすめします。
「やっぱりリングキーに挑戦したい!」そんな時はこの裏技!
「やっぱりリングキーのフルートを使ってみたいけど、穴を塞ぐのが不安…」
そんな方には、このアイテムが強い味方になってくれます!
リングキーを塞ぐ「シリコンキャップ」を使おう!
フルートを始めて1年後にレッスンに通い始めた私ですが、そこで先生にリングキーのフルートを勧められて使い始めました。その時に大活躍したのが、リングキーの穴を一時的に塞ぐことができるシリコンキャップです。
最初は全ての穴をキャップで塞ぎ、カバードキーと同じ感覚で練習しました。そして、1つずつキャップを外して問題なく吹けるようになったらまた次のキャップを外し…というように、徐々にステップアップしていくことで、最終的に全てのキャップ無しで吹けるようになりました。
このキャップを使えば、正しい指のフォームを身につけながら、無理なくリングキーに慣れていくことができますよ!
まとめ:リングキーのフルートは、慣れれば「強い味方」に!
フルートのリングキーは、カバードキーに比べて少しだけハードルが高いと感じるかもしれません。しかし、
- 正しい指のフォームを習得するきっかけになる
- 指で直接音を感じる独特の演奏感が味わえる
といったメリットがあります。
価格面や手の大きさなど、購入前に確認すべき点もありますが、シリコンキャップなどの補助具を使えば、初心者の方でも安心して挑戦できます。
少しの努力と工夫で、きっとリングキーのフルートがあなたの音楽表現の「強い味方」になってくれるはずです!ぜひ、ご自身の演奏スタイルや目標に合わせて、お気に入りのフルートを見つけてくださいね。
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